2012年12月13日

ハワイのオバマ大統領の母校からの手紙

 ハワイのプナホウ高校(オバマ大統領の母校)の日本語教室の先生から『想い出のサダコ』とMemories of sadakoをさしあげたことへのお礼の手紙が届きました。
 便箋2枚にていねいな日本語でびっしり書かれたお手紙でした。
被爆二世の方で、ハワイ在住42年。プナホウ高校の先生として日本語を教えながら、教材作りなどを通し平和活動を続けていらっしゃる、とありました。
 お名前はピーターソン・ひろみさん。広島とハワイのかけはしとなるよう、4年前には教材の印税を基金として広島平和スカラシップを立ち上げられたとのこと。
毎年、生徒2人と先生一人を広島に送り、広島の平和メッセージを学校中に広めていらっしゃるそうです。
 Memories of Sadakoの監訳者スティーブン・リーパー氏との交流もあるということで、本をとても喜んで下さいました。
「いただいた御本は私たちの副読本に使わせていただくことになるでしょう。貴重な本をご寄付くださいまして誠にありがとうございました。」とお手紙は結ばれていました。

 今の世界を見ていると、隣国のみならず、核兵器反対、戦争反対をもっともっと私たちは声をあげて世界へ訴えなければならない、と痛切に思います。それを地道に実行していらっしゃる被爆二世のひろみさんに頭が下がりました。 (S)
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posted by よも出版かまくら at 14:01| Comment(0) | 日記

2012年12月06日

1冊の本の持つ力 

dariasu1.jpg 2007年に『詩人たちの贈り物』という本を出版して5年が経った。
この本の出版を誰よりも喜んでくれたのはよも出版の「も」の守屋敦子さんだった。「きっと大切にしてもらえる本になるわよ」という言葉と、「会計は来年も私がやるから」という言葉を残して彼女はあっけなくこの年の9月、病で旅立ってしまった。
 さる11月3日、『詩人たちの贈り物』を熊本県合志市のカフェ・
ギャラリー「ダリアス」で原画展にあわせて著者講演会が開かれ、
著者として出席した私は、守屋さんの言葉をあらためてかみしめるとともに、1冊の本の持つ力を強く感じることになった。
 ある日カフェを訪れた一人の女性が、店内に置いてあったこの本
を手に取り、ページをめくるうちに、軽いめまいのような衝撃を受
けたという。本の第一章に出てくるウィリアム・ブレイクの詩を読
み,あとがきを読むうちに、出会うべくして出会った、ぜひこの著者
に会いたい、とカフェの女主人に話し、原画展と講演会が実現した。
その女性岩崎まるみさんは、私があとがきに書いた1冊の本ウィリアム・ブレイク詩集『きよい心の歌』を持っていらしたのだった。
 40年以上前に出版されたアポロン社出版の赤い装丁の詩集と、かって所有していて失ってしまったその本を想い続けてそのイメージで仕上げられた本が時空をこえて出会ったのだ。

 電子でなく紙の書籍だからこその出会いを私は得ることができました。
若者が電車の中でおしゃれに本を読む日も来るのではないかと、夢見て本作りを続けていきます。

posted by よも出版かまくら at 04:38| Comment(0) | 日記